風 景

三 重


 鳥羽導灯


   訪問日


 2017年 3月


詳 細


 三重県 鳥羽市にある導灯です。
 近鉄・JR鳥羽駅の背後にある日和山の裾に前灯が、山頂付近に後灯がそれぞれ建っています。
 前灯が保存灯台 Cランクとなっています。
 
 導灯とは字の如く船を安全に港へ導くために設置されます。
 前後灯の2灯1組で構成され、2つの灯光が垂直に並ぶ向きで進入すると安全な航路となる様に配置されます。
 狭い航路や入り組んだ航路、危険な浅瀬や岩礁がある場所によく設置されています。
 大体は先端が三角形をしていますが、ここはよくあるやぐら形の鉄塔と、灯台の様な形をしています。

 初点灯は1912年(明治45年)3月です。
 後灯は1932年(昭和7年)に規模拡大で建替えを行った様で、その際に塔高が4m高くなったそうです。
 前灯は1998年(平成10年)に経年劣化により建替えを行っています。
 新規での建替えなら保存灯台から外れるはずですが、あまり資料が無いのでよくわかりません。
 
 世界で初めて実用化された無線電話の中継基地でもありました。
 伊勢湾に入る船舶の情報を神島燈台から無線電話で受け、ここから郵便局へ有線電話で連絡し、伊勢湾内の
 各港湾や船会社に電報で知らせが届く仕組みとなっていました。
 また島民の公衆電話としても活用されていました。現在は海底ケーブルが敷設され無線電話は廃止となっています。
 日和山山頂に記念碑が建てられています。この時に使用された無線電話機は日本人が発明した物です。

 前灯の構造は白色 鉄製、塔高24.0m、投下標高43.0m、不動赤光、光達距離9海里
 となっています。
 後灯の構造は白色 コンクリート造、塔高7.6m、灯火標高59.0m、等明暗赤光 明2秒暗2秒、
 光達距離は9海里となっています。


行き方


 近鉄とJRの鳥羽駅裏側に日和山に建っています。
 JR側改札口から北へ行き、ロータリーの先にある駐車場との間の道から山に登ります。
 前灯は道に入ってすぐ左手の斜面に小道があります。
 後灯は山頂への道の途中に横に逸れる道があるのでそちらへ行きます。
 逸れた道に入ってすぐにトイレ跡?があります。そのまま奥に行くと後灯に出ます。






駅前ロータリーから。




前灯。




LED灯器に更新されています。




JRのホーム側になります。












立体駐車場の横から山に登る道があります。








山城だったのでちょっとした公園となっています。








山城跡。




山頂側へ。








無線電話発祥の記念碑。








鳥羽〜答志島〜神島の間で世界初の無線電話が実用化されました。








開けており展望が良いです。




方位石が置かれています。












鳥羽市街。




少し北側の下がった場所に後灯が建っています。








かさ上げされた部分しか見えません。




山頂への道から少し戻った所に横へ逸れる道があります。




道を下りていくと後灯に出ます。








官舎があったため広くなっています。




後灯全景。
灯台の様な形をしています。








初点記念額。
建て替えられていますが初期の物が埋め込まれています。












前灯と同じくLED灯器に更新されています。




木々が生い茂っておりほとんど市街地は見えません。




船は前灯と後灯が一直線に並ぶ様に進入してきます。




前灯の頭。




沖合いに神島が見えます。








公園の方に戻って。




別の展望所。




下がった分市街地がよく見えます。








伊良湖へ向かう伊勢湾フェリー。












島ヶ埼灯台。




前灯を真横から。




駅前に戻ってきて。
立体駐車場の横に入ってすぐに前灯への道があります。
















建て替えられてる?




















鳥羽駅自由通路より。




前・後灯並んで見えます。






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